日本でもだんだんクルーズ旅行が浸透してきていますが、新手のクルーズを口実にした詐欺事件が起きました。
詐欺師イメージ Photo by David Goehring
Facebookを悪用しています。
2014年4月16日、北海道の石狩市に住む40台の女性が開設している会員制交流サイトFacebook、フェイスブックに「付き合ってほしい」と英語のメッセージが入りました。
相手は、豪華クルーズ客船の船長を名乗るイギリス人の50代の男からです。
男はその4日後、プレゼントを贈りたいので電話番号を教えてと執拗にメッセージを送り、女性は電話番号を教えてしまいました。
すると、5月に入って、今度はマレーシアの税関職員を名乗る女から女性の携帯電話に国際電話がかかってきました。
女は英語で、「あなた宛の荷物をX線検査したら4,000万ポンド(約68億円)入っていた。罰金として2500ドル(約25万円)を支払え。」と言い、振込先としてマレーシア内の金融機関口座を指定してきました。
さらに、同じ日に、イギリス人船長を名乗る男から、「お金を払ってほしい」と言うショートメールが携帯電話に送られてきました。
結局、女性は、マレーシア大使館に確認すると詐欺だと気づき、被害を免れましたが、警察はFacebookを使った新手の詐欺の手口とみて注意を呼びかけています。
マスコミで報道されたのは以上ですが、そもそも豪華客船のイギリス人船長と名乗る男から、Facebookに連絡があり、電話番号を教えてしまったのは、この女性が外国のクルーズ客船に乗った経験があるかどうかです。
この女性が、外国客船のクルーズ経験が無ければ、何で外国客船の船長が連絡してきたか不審に思い、相手にしなかったと思います。
しかし、外国客船のクルーズ経験があれば、乗船した船の船長が連絡してきても不審に思わず電話番号を教えてしまうこともありえます。
そこで、問題は女性のクルーズ経験、乗船した船名などの個人情報が漏れて詐欺グループに利用されたとしたら、その船会社や旅行会社の情報管理です。
もしかしたら、この女性はブログやフェイスブックで自分のクルーズ体験を公表していたのかもしれません。
いずれにしろ、この手の詐欺に引っかからないポイントは、簡単にお金を振り込まないことです。
電話で指定されただけの口座にお金を振りこむ危険性は、常識でもわかることです。
しかし、オレオレ詐欺でもわかるように、意外に振り込んでしまう人があとをたちません。
特にクルーズに多い高齢者の方々は用心してください。