2015年12月9日の日本経済新聞の記事によると、三菱重工長崎造船所で建造中のアイーダプリマの引渡しが、12月であったことがまたまた延期となるようです。

しかし、三菱重工業の公式サイトでは、何のアナウンスメントもないので、日経の独自の見方のようです

しかし、株価に影響しそうなこんな情報を出すくらいですから、日経も相当の裏付け取材をしているとは思います。

アイーダプリマだけでなく、もう1隻受注しているのですが、2隻約1,000億円で受注したものが、すでに累計約1,600億円もの特別損失を計上していたものが、今回の再々延期でさらに損失が膨らみそうです。

それにしても、アイーダプリマの次の船の情勢が伝わってきませんが、これもどうなっているのでしょうか?

じゃ何時納入になるのかということですが、どうも年度内、つまり2016年3月31日までには引渡したいということだそうです。

こうも延期が続けば、すでに三菱重工業の客船造船建造事業の信用低下は避けられない事態です。

三菱受講業の造船部門には、艦艇を建造する部門もあり、商戦とは異なりこちらは安泰のようです。

韓国、中国が追い上げている中で、付加価値の高い客船建造にシフトしようとし造船業界のリーダーである三菱重工業の失敗は、日本造船業全体にも悪い影響をあたえるものと思います

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アイーダプリマは三菱重工業以外に客船建造はできないのか?

タンカーや貨物船などと異なり、クルーズ客船は部品や機器類が大雑把に言って1,000万点以上も必要と言われています。

そのため、クルーズ船の建造には高度な技術能力とシステム運営が必要とされています。

世界に目を向けても、大型のクルーズ船を建造できるのはヨーロッパの造船所以外には、三菱重工の造船所くらいしかないようです。

また、日本国内でも三菱重工の造船所以外には、大きなクルーズ船を建造できる造船所はみあたりません。

しかも、三菱重工の造船所で2004年に就航させた現「ダイヤモンドプリンセス」でも、建造中に火災事故を起こしており、一時客船の建造を中断していました。

その後、10年もの空白期間の末、2013年にやっと「アイーダプリマ」を起工して、2015年3月の竣工を予定していました。

それが、竣工の延期を繰り返し、1年遅れての竣工もまだわからない状態です。

この10年の空白期間が、建造技術や人材の後退を招いてしまったのでしょうか。

それにしても日本造船業界のリーダーがこの有様ですから、他社が豪華客船を建造しようにもできないと思います。

アイーダプリマの建造はなぜ遅れるのか?

三菱重工の公式説明では、プロトタイプの建造という船主の要求に応えられなかったことをあげています。

つまり、全く新しいクルーズ船を建造するに際して、船主のあれやこれらの注文にふりまわされたいうことでしょうか。

しかし、設計・製造を含めた三菱重工業の「現場力」の劣化を指摘する意見も社内外にあるそうです。

その声を裏付けるかのように、とりあえず船主、つまりコスタ・グループ傘下のアイーダ・クルーズに引き渡して、残りの工事はヨーロッパの工員で仕上げさせるという話も出てきているようです。

このヨーロッパ工員の費用は三菱重工で一括して支払うと言う話もあります。

最悪の場合、このアイーダ・クルーズの2隻を最後にして、日本での大型客船建造の歴史は閉じてしまう可能性があります。

アイーダプリマ Aida Primaについて

総トン数 124,100 トン 竣工年 2015?年 全長 300m 全幅 37m
航海速力 22ノット 乗客定員 3,300人 乗組員数 未発表 船籍 イタリア