クルーズ客船は、写真などを見てもどれも同じような感じを持ちます。
しかし、同じ期間クルーズをしても、その料金にはかなりのバラつきがあります。
それは、クルーズ客船にはおおまかに言って、サービスレベルでは、ラグジュアリー、プレミアム、カジュアルクラスの3通りのクラスに分類できます。
わかりやすく日本流に言えば、松竹梅のランク分けです。
ただし、最近のクルーズ客船は、単純に3つに分けられなくなってきており、かならずしもラグジュアリーがすべて最高級のサービスとも限りません。
◯ ラグジュアリークラス Luxury Class
3つのクラスの中では最上級です。
よりパーソナルな最高のサービスを受けるのですから、料金も最も高くなります。
バスなどのアメニティなども「エルメス」や「ブルガリ」などの一流ブランドが用意されます。
食事のテーブルも自由席制(フリーシーティング)となり、どこの席にも座れます。
供される料理も、基本的にはシェフの手作りでインスタント食品などは使用せず、最高級のものです。
船内は、大人好みの落ち着いた雰囲気が醸し出されており、最高級ホテルの感覚で優雅なクルーズライフを楽しめます。
一般的には、小型客船、中型客船が多く、カリブ海などの15万トンを超える巨大クルーズ船は該当しません。
乗客の数が少ない割には、船のスタッフの数が多く、乗客の名前を覚えていてくれます。
料金制は、オールインクルーシブが多く、船内のチップやアルコールも含んでいます。
また、他のクラスに比べてドレスコードもよく守られます。
このクラスの利用者は、クルーズ人口の約5%です。
乗員乗客比率 約1.6人 乗客一人当たりの総トン数:約62トン
◯ 代表的なクルーズライン
キュナードライン
シルバーシークルーズ
クリスタル・クルーズ
シーボーンクルーズ
◯ プレミアムクラス Premium Class
ラグジュアリークラスとカジュアルクラスの中間に位置するクラスです。
食事、客室アメニティ、サービス、船の設備等はラグジュアリークラスほどではありませんが、そこそこのレベルを維持しています。
上級客室であるスイートには、バトラー(執事)がつくこともあります。
船内のインテリアは比較的落ち着いた雰囲気で、中型もしくは大型の客船がメインです。
食事のクオリティやショーなどにもこだわりがあります。
ドレスコードもありますが、最近は「フォーマル不要」と言うクルーズ会社も増えてきています。
このクラスの利用者は、クルーズ人口の約10%です。
乗員乗客比率 約2.0人 乗客一人当たりの総トン数:約45トン
◯ 代表的なクルーズライン
プリンセスクルーズ
ホーランドアメリカライン
セレブリティクルーズ
◯ カジュアルクラス Casual Class
現在のクルーズの主流がこのクラスです。
理由は、乗船料金が比較的安く、シンプルな食事、客室アメニティ、サービスなどが提供されます。
よりコストを下げるため、大型客船を利用しています。
ある意味、大衆化路線で、あらゆる階層に対応できるようにしており、特に子供向けプログラムが充実しており、ファミリーには最適です。
ドレスコードも比較的緩めにしています。
クルーズ人口の実に85%が利用しています。
乗員乗客比率 約2.5人 乗客一人当たりの総トン数:約35トン
◯ 代表的なクルーズライン
ロイヤル・カリビアン
コスタクルーズ
カーニバルクルーズ
ディズニークルーズ
MSCクルーズ
スタークルーズ
オアシス・オブ・ザ・シーズ Photo by Nick Hobgood
◯ クルーズ初心者はどのクラス?
ラグジュアリークラスからカジュアルクラスまでありますが、じゃ、クルーズ初心者はどのクラスからクルーズをはじめたらよいか迷うと思います。
特に希望がなければ、1週間程度のカジュアルクラスか、プレミアムクラスなどはいかがでしょうか。
日本発着のクルーズであれば、往復の飛行機がないので、時間的にも経済的にも1週間程度でもクルーズが楽しめます。
ここでクルーズの一般的なものを体験し、次回は料理をメインとしたり、オプショナルツアーを充実させたり、客室ももっと広いほうがいいなと判断がつくようになります。