クルーズに出かける時、身の回り品や洋服などを客室までに持って行くために必要なのがスーツケースや旅行かばんです。
必要な量が入って持ち運びが便利であれば、どんなスーツケースでも構わないのですが、せっかくのクルーズですからオシャレなそして自分がお気に入りのものがベストですね。
旅行鞄専門店であったルイ・ヴィトン
創業160年のルイ・ヴィトンは、女性用のバッグなどで知られていますが、実は旅行用のカバン専門店であったことはあまり知られていません。
1821年生まれの創業者のルイ・ヴィトンは、33歳の1854年に世界で初めての旅行用カバン専門店をフランスのパリに開業しました。
旅行かばんというより旅行トランクです。
ルイ・ヴィトンのトランクは、1860年代ころから軽くて丈夫だと評判になり、偽物も出まわるほどでした。
この偽物の出回りを防ぐために1888年に考案されたのが「ダミエ・キャンバス」です。
2代目のジョルジュ・ヴィトンが開発したもので、日本の市松模様をヒントにしていると言われています。
皮の部分にはエボニーレザーが使用されています。
エボニーレザーは、革をクローム鞣し後にエボニーという種類の樹で染色されています。
ダミエキャンバスには、ルイ・ヴィトンの商標が書かれており、本物であることをアピールしました。
1896年頃には、ジョルジュ・ヴィトンはモノグラムキャンバスを創りました。
ルイ・ヴィトンのロゴに星と花をモチーフにしたこのデザインは、以降、ルイ・ヴィトンを象徴するデザインとなりました。
船旅・クルーズにもルイ・ヴィトン
20世紀初頭には、大西洋横断航路をはじめとする船旅の全盛期が訪れました。
それにつれて、船旅用のバッグやトランクが出てきました。
1901年頃にはスティーマーバッグが販売されました。
今でもこのバッグは、ルイ・ヴィトンの人気アイテムですが、当時は船旅の洗濯物を入れるかばんとして使用されたものです。
スティーマーとは、蒸気客船の意味です。
ちなみに自動車が普及し始めた頃、フルオープンであった自動車に乗るために、ゴーグル(眼鏡)が必要でしたが、このゴーグルを収納するためにバッグがフラットハンドバッグです。
1930年代には、飛行機で旅行するようになり、そのため旅行かばんも軽量化が求められました。
その結果、1930年頃誕生したのがキーポルで、今でも高い人気を誇るソフトバッグです。
本来は、トランクに折りたたんで入れておいて、必要な時に取り出す補助バッグとして使われていました。
ルイ・ヴィトン 旅行トランク Photo by Hiro – Kokoro☆Photo
クルーズにはモノグラム・ビステン
モノグラム・ビステンはルイ・ヴィトンのハードケースの中で大きいサイズのものです。
キャスターなどはついていません。
もともと自分で運ぶものではなく、ポーター等に運ばせるものです。
しかし、これを持ってクルーズに出ると一目も二目もおかれることはまちがいなしでしょうね。
もっと実用的なルイ・ヴィトン キーポル
本来は上で述べたように飛行機旅行用の軽量バッグです。
もちろん、クルーズにももっていけますし、フライト&クルーズには最適でしょう。
ルイ・ヴィトンの伝統を受け継いでいる旅行用バッグで、丸みを帯びたレザーハンドルで持ち運びも楽です。