テレビ朝日系列で放送されている、土田晃之と劇団ひとりが司会する番組「あっちマニア」でクルーズが取り上げられました。
土田さんは、番組でクルーズ客船をジェットスキーで追いかけて乗り込むという経験がありました。
劇団ひとりさんは、5歳位の子どもの時に「さんふらわあ」と言う船に乗ったのを覚えているそうです。
ちなみに「さんふらわあ」はフェリーで、クルーズ客船とフェリーの違いは、フェリーは車を載せることができることです。
番組の調査対象はクルーズマニアです。
クルーズ歴14年のマニア、フリーライターの池田厚司さんが、函館港に停泊中の「ぱしふぃっくびいなす」を案内してくれました。
全長183.4m、幅25mの巨大な船ですが、客船としては中規模です。
日本に客船は、たった3隻しかありません。フェリーはいっぱいありますが、客船と名のつく船は3隻だけです。
他の2つの日本の客船は、「飛鳥II」と「にっぽん丸」です。
それでは、「ぱしふぃっくびいなす」に乗り込みますが、一般的にクルーズでは専用カードを渡されて乗船・下船するシステムになっています。
乗船するとフロントがあり、まさに動く洋上のホテルです。陸上のホテルと同じように宿泊客の要望に応えるのがフロントです。
フロントの横には、マニアの心をくすぐるものがあります。それは客船が初入港した時にもらう証のプレートで、入港記念プレートと言います。船にとっての勲章みたいなものです。
「ぱしふぃっくびいなす」では、12階までのエレベーターがあります。客室数は238室です。
これだけの広さを誇る船内には、クルーズをより楽しむための様々な娯楽施設が充実しています。
しかし、これらの施設の利用料は乗船代金に含まれていますので無料です。どんなに遊びをしようが、プールで過ごそうが無料です。
マニア曰く、クルーズの醍醐味は、三度の食事はもちろんのこと施設の殆どを無料で楽しめることだそうです。
具体的には、ランドリールームの使用が無料ですし、大海原が眺められる展望浴室、変わったものでは麻雀ルーム、気分を落ち着かせたい時の書道ができる和室があります。
さらに、映画館があり、映画のロケ地に船が行く時に、例えば「男はつらいよ」など寄港地にちなんだ映画が上映されることがあります。
寄港地にちなんだ映画を見ることでテンションを上げるのもクルーズマニアならではです。
また寄港する港でもマニアの楽しみがあります。通常なら船が街に入港すると名所観光のために出かけそうなものですが、何度も訪れた寄港地では船のそばでマニアは楽しみます。
それは地元のお土産屋さんが、郷土料理などを無料で提供してくれるからです。
他の旅行だと土産物店に行きますが、クルーズでは土産物店が来てくれるので、岸壁にいるだけで代表的なお土産はほとんど買えます。
しかも、来てくれるのはお土産屋さんだけではなく地元の伝統芸能を披露してくれる方々やその地方出身の有名人も来てくれます。
さらにマニアならば必ずチェックするのが、「ぱしふぃっくびいなす」の船内新聞「ライトハウス」です。
毎日配られる船内新聞は、明日のスケジュールがのっています。具体的には船内各所のタイムスケジュール表で、ここに記載されているカルチャー教室やイベントのほとんどが無料で体験できます。
ダンス教室は、世界のどの客船でも人気ナンバーワンだそうです。客船には必ずダンスホールがあり、ダンスの先生が常駐していますので、初心者でも安心して参加できます。
毎晩生ダンスが演奏するダンスタイムがあり、無料でダンスを学ぶためにだけクルーズする人もいるほどです。
また、クルーズでしか味わえない楽しみ方もあります。
旅の楽しみ方は、寄港地での観光、船内イベントを楽しむやり方もありますが、ネイルサロンで、青森に入港するので何か青森にちなんだネイルデザインをお願いするなど、立ち寄った港の国旗やシンボルなどをネイルアートで残していくのもマニアならでは思い出作りです。
陸上では、男がネイルをやるのはなかなか思ってもできませんが、ダンスもそうですが、船の上ではふだんなかなかできないことをやりたくなるそうで不思議な魅力があるそうです。
これだけ様々なことができるクルーズのお値段が気になります。
一番グレードの高いロイヤルスイートルームでは、外の景色を眺められる浴室付きで、プランによって料金は異なりますが、例えば「春の日本一周クルーズ」10日間で148万5千円です。
「2015年世界一周クルーズ」97日間では1600万円です。
一番安いステートルームJの「春の日本一周クルーズ」10日間で35万8千円です。「2015年世界一周クルーズ」97日間では290万円です。
調査の結果、クルーズは移動時間も船内の施設で様々な楽しみ方ができる旅ということができます。
世界1週で290万円は、食事代は無料だし飛行機の移動や船の中でイベント全部できることを考えるとそう高くはない印象です。
またクルーズの魅力は、携帯電話が通じないので完全に仕事からかシャットアウト、開放されることです。例えば、飛行機で海外旅行に行っても、入った先では携帯・スマホが入りますが洋上では一切携帯・スマホはつながりません。
メールチェックしたい時は、インターネットに接続してメールチェックできます。
また、負の中での出会い交流も魅力の一つです。海外船も国内船も一人で乗っている方が結構います。
日本一周や世界一周だけではなく、だれでも参加しやすい短期間のクルーズもあります。
1泊だけのワンナイトクルーズがあり、「ぱしふぃっくびいなす」では、一番安い部屋利用、食事付き、船内イベント無料で38,000円位です。
夏休み横浜・神戸ワンナイトクルーズで35,000円~、クリスマスクルーズ東京で38,000円からです。
2泊のクルーズでは、横浜の花火大会を見てから出港していくといったクルーズもあります。花火は何も遮るものがない一番の特等席から見ることができます。