クイーン・エリザベスが世界一周クルーズ中です。
その際、3月17日(火)~18日(水)に横浜、20日(金)に寄港予定でしたが、これらの港には寄港せず、3月18日(水)に神戸港に寄港することになりました。
「航海作家カナマルモトヨシの船旅人生」の記事によるとキュナード・ラインが次のように発表しているそうです。
各国にて被害を及ぼしている南太平洋上で発生した強力なサイクロンBaviによる天候悪化の影響を避け、安全な航海を行う為に各国気象台からの助言を元にクイーン・エリザベスは航路を一部変更致しました。
この航路変更により、17日深夜に予定しておりました横浜への入港が大幅に遅れる見通しとなりました。クイーン・エリザベスは横浜港大桟橋への入港を予定しておりましたが、入港に際し本船はベイブリッジを通過する事になります。しかし船体の高さとベイブリッジ橋桁下高、潮位との関係で限られた深夜の時間帯のみしか通過出来ません。今回の入港遅延によりベイブリッジ通過可能予定時間に大幅に遅れる事になり、横浜大桟橋への入港が事実上、不可能となりました。
結果として、横浜港寄港を断念し、3月18日 11:30頃、神戸港に寄港することになりました
つまり、南太平洋上のサイクロン(台風)による航路の一部変更を余儀なくされ、その結果、横浜港に入港するためのベイブリッジの通過ができない時間となってしまったようです。
前回の横浜寄港の際に、クイーン・エリザベスがベイブリッジすれすれに通過したことが話題になりましたね。
それにしても、船が寄港先をキャンセルすることを専門用語で「抜港」というのですね。
クイーン・エリザベスが、横浜港と長崎港を抜港するというふうに使うそうです。
それでは、抜港してどこに寄港するかというと神戸港です。
3月18日(水)11:30頃入港予定です。神戸新港ふ頭4番のQ1とQ2に一晩停泊し、19日(木)午後遅く出港予定だそうです。
横浜から乗船するゲストについて
しかし、こうなるとまず頭に浮かぶのが、横浜で乗船予定であった乗客たちのことです。
とりあえず、朝10時~12時の間に横浜クルーズターミナルに来てもらって、神戸に新幹線で行く手配をしているようです。
スーツケースなどの荷物は陸路で直接、クイーンエリザベスまで運送するとのこと。
ただし、荷物の運送時間のほうが、新幹線よりも長いのでとりあえず必要な物は持って新幹線に乗ったほうがいいでしょう。
お詫びとしてでしょうか、横浜からの乗客には25米ドルの船内クーポンが付くようです。
また、乗船だけでなく、下船予定の乗客も神戸に着くのですから、そこからの交通機関の確保、出迎えの人たちの調整など大変ですね。
なお、以上の対応については、不都合があっていはいけませんから、横浜から乗船する方は必ず、キュナード・ラインか旅行会社にご確認ください。
横浜、長崎など地元自治体の対応
横浜港では、昨年3月のクイーン・エリザベスの入港の時は、実に60,000人の人が見学に集まりました。
今年も、万単位で人が集まることが予想されていましたが、クイーン・エリザベスの入港中止を知らずに、横浜港に来る人がいるかもしれませんね。
また、横浜市港湾局では「市民船内見学会」として、約40名以上で開催を予定していましたが、これは当然中止となりました。
当然、歓迎セレモニーなども同様に中止です。
クイーン・エリザベス Photo by Thomas Simpkins
総トン数 | 90,901トン | 就航年 | 2010年 | 全長 | 294m | 全幅 | 32m |
航海速力 | 23ノット | 乗客定員 | 2,092人 | 乗組員数 | 996人 | 船籍 | バミューダ |