日本には続々と中国人のクルーズ客が来航しています。
メディアでも、中国観光客の爆買いなども報じられており、今後ますますその数は増加していくと思われます。
韓国のクルーズ事情について
しかし、お隣の国、韓国のクルーズ事情についてはほとんど情報がありません。
当サイトでも、「韓国籍のクルーズ船が来年に登場する? 韓国水産海洋部が発表!でも、やっと政府が動き出していることをお知らせしました。
韓国籍のクルーズ船を来年上半期に就航させる計画であるようですが、どこまで実現できるのかは不透明です。
しかし、韓国籍のクルーズ船よりも、中国からのクルーズ船による中国人観光客の誘致の方が、韓国にとっても大事なのではないでしょうか。
福岡・博多港にクルーズ船が多数入港し、それに乗ってくる中国人観光客の経済効果は半端なものでなく、年間500億円ものお金が地元に落ちると試算されています。
福岡市博多港にクルーズ船で観光客多数上陸、経済効果は500億円近く!?
ところが、中国人観光客は、韓国を素通りし、日本へ直行しているのが現実です。
なぜ、中国人は韓国に寄らないのでしょうか?
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韓国の貧弱な交通インフラ
その大きな理由の一つが、交通インフラ、とりわで鉄道インフラだという話があります。
ご存知のように、日本の鉄道インフラは世界一だと言われています。
日本の鉄道網は、日本の主要空港や港と都心、そして観光地を蜘蛛の巣のようにつなげています。
また、それに劣らずバス・タクシーなども発達しています。
一方、韓国の場合は、ソウルなどの首都圏以外では、鉄道インフラが貧弱で「タクシーのほうがマシ」だそうです。
韓国の場合、首都圏以外の観光地へ行く場合、アクセスの便利さは急激に悪くなります。
韓国 Photo by Republic of Korea
例えば、日本の福岡では、福岡空港に到着して福岡市の交通の要衝、博多駅までは地下鉄で10分、中心的な繁華街の天神までは15分です。
福岡市は、日本でも極端なくらいアクセスが良いのですが、他の地方都市でも、空港から中心地までは30分~1時間程度で行けると思います。
しかし、韓国の清修国際空港から、33kmしか離れていない俗離山国立公園に行こうとすると、バスしか無い上に、2回以上の乗り換えが必要です。
その結果、一般バス、市外バス、農漁村バスと乗り継いでいくと、実に3時間以上はかかるそうです。外国人観光客ならずとも地元民にとっても苦労するの一語です。
そのため、地方にある観光地では、バスが1時間に1本程度という劣悪な状況のため、むしろ駅からバスで行くのではなく、タクシーに乗るほうが便利なのだそうです。
韓国のクルーズ受け入れ体制について
一般観光でもこの状況ですが、クルーズについても負けず劣らずの状況のようです。
日本では、桟橋や乗下船ターミナルがありクルーズ船が寄港できる港は、20ヶ所を超えており、ソフト面でも日本政府はクルーズの乗客に限り「ノービザ政策」を実施し、その上、港湾内に一時的に免税店を開けるよう規定まで変更しています。
その反面、日本とは対照的に、韓国にはクルーズの寄港地は3ヶ所しかありません。また、外国人観光客に対しても目立つような政策もありません。
韓国政府としては、来年までにクルーズ寄港地を5ヶ所にしようという予定はあるようです。
また、韓国国内の寄港地観光商品をクルーズ料金に含めてダンピング販売し、低価格商品が乱立し、まともな観光ビジネスが成り立っていないとの指摘もあります。
そのうえ、韓国の旅行会社が、中国人クルーズ観光客を集めた中国の旅行代理店に、お金を上乗せして、クルーズ観光よりもショッピング観光をさせたり、手数料を取っている陸地観光の商習慣が相変わらず続いています。
これらにより、中国人観光客も韓国国内の観光地には興味がなくなっていると言われています。
現在、クルーズの3大エリアは、カリブ海、地中海そしてアラスカと言われていますが、そのうち、アジアもクルーズエリアとして脚光を浴びていることから、日本、韓国、中国とクルーズ観光客に満足と魅力を提供することができればもっとクルーズも発展していくと思います。