和風総本家のにっぽん丸特集の続きです。

前回の記事は、「和風総本家で紹介されたにっぽん丸の概要と出航前の準備」です。

にっぽん丸By photo Daniel Remirez
 

出港したにっぽん丸の船内は、4年前に大改装されています。

長い船旅でゆっくりとくつろげるのは、客室だけではありません。

7階のスパ&サロンでは、癒しのマッサージを楽しむことができます。

にっぽん丸には、お年寄りも多く乗船しています。

というのも、船の旅は歩かないですむので年をとったら一番良いそうです。

クルーズ客船は単なる移動手段ではなく、生活の場でもある船内には5階にはeカフェ&ライブラリー、7階にはトレーニングマシーンを備えたオアシスジムまで揃っています。

また、大勢の乗客を安全に運ぶための司令塔である操舵室があります。

ここでは、船長を始めとして船員が常に会場を双眼鏡やレーダー等で監視しています。

クルーズファンに定評があるにっぽん丸の食事、グルメ

クルーズの魅力の一つが食事です。

にっぽん丸は食事が良いので定評があります。

2階にはメインダイニングの瑞穂があり、たくさんの乗客が夕食のために集まってきます。

一方、厨房では一度にたくさんの料理を出すため、流れ作業で盛り付けが行われます。

できたてを美味しく食べてもらうために、調理スタッフの作業は効率化が図られれており、盛り付けの作業にも一切のムダがありません。

にっぽん丸で出される料理のこだわりの一つが、決して出来合いのものを使わないことです。

どんなメニューも、船内の厨房で一から作り上げ提供しています。

ちなみにある夜の夕食のメニューは、サーモンのマリネ、紋甲烏賊のタルタル、枝豆のクリームスープ、真鯛とホタテのポワレ、ライムのグラニテ、仔牛ロース肉のグリル、ベビーリーフとグリーンアスパラ、赤肉メロンとバナナクリームでした。

長期間に渡るクルーズでは、食事の回数も多くなるため、料理長は毎日のメニュー構成も飽きさせないよう気を配っています。

例えば、世界一周100日間という航海でも料理がダブらないようにしています。

つまり、100日間同じメニューを出さないということです。

同じメニューを出さないようにするには、仕入れる食材も多種多様になります。

野菜、肉、魚など出航前にいっせいに船に積み込みます。

11日間にわたるクルーズでさえも、食材の種類が300品目以上になります。

港による時間がわずかで、市場に仕入れに行くことができないので鮮度チェックもシッカリ行います。

こうして段ボール箱で1000箱以上にもなる食材が、スタッフのバケツリレーで次々と船内に運び込まれます。

これらは、乳製品は-4℃、果物は-3℃、野菜は-5℃、肉は-22℃、魚-22℃、アイスクリーム-25℃と最適な音頭に設定された冷凍庫で保管されます。

こだわりの夕食が終わると次のお楽しみが待っています。

4階のドルフィンホールでは、400人収容できる2層吹き抜けのホールがあり、毎晩千住真理子さんのバイオリンコンサートなどのショーが開かれます。

にっぽん丸のパン

その後、乗客が寝静まった午前1時、厨房の奥では灯りがともり、パンの仕込みが行われています。

パンの種類は全部で11種類です。

朝食で焼きたてのパンを提供するために厨房にはパン工房が備えられています。

深夜から仕込みを初めて300個ほどのパンを焼き上げます。

毎朝5時には厨房に香ばしいパンの香りが立ち込めます。

ちなみに主なパンの種類は、クロワッサン、チョコレートパン、メロンパン、ベーコンエピ、抹茶パン、オレンジパン、ホワイトパン、食パンにはチーズ、ブルーベリー、オニオンソーセージ、カシューナッツなどがあります。

毛布で作る花毛布、飾り毛布

船内には長い船旅のためにランドリー・洗濯室があり、洗濯機36台、乾燥機11代が備えられています。もちろん無料で使えます。

にっぽん丸には、客船ならではのとある伝統を受け継ぐスタッフがいます。

ベッドメークが終わったばかりの客室に入り、慣れた手つきで毛布をたたみ始めます。

立体的にたたみ込まれた毛布を「花毛布」または「飾り毛布」と言います。

お部屋の掃除をする人たちが、毛布をいろんな形に作って乗客に楽しんでもらうという趣向です。

シケで船が揺れるために、生花を飾りにくい客室なので、100年以上も前に日本人は発案したと言われるのが花毛布です。

花毛布には貝を模したものや羽を広げた孔雀の形をしたものなどがあります。

飾り毛布 くじゃくイメージ Photo by Joel Abroad

その他にも、菊、バラ、花二輪、富士山などもあり、一説には100種類もあると言われています。

日本人の粋とおもてなしの精神が産んだ乗客を笑顔にするベッド上の癒しの芸術です。

また、にっぽん丸を岸壁に係船する時にロープを使用しますが、ネズミがそのロープ伝いに船内に入らないようにラットガードというねずみよけを付けますが、そのラットガードには猫の絵が描いてあります。

にっぽん丸のねずみ返し,ラットガードにっぽん丸のネズミ返し Photo by naitokz

これは、岸壁で見送る人々を楽しませようと乗組員が猫の絵を描いたものです。

にっぽん丸の船内には、乗員乗客を合わせて最大700名を超える人々の健康を支えるクリニックもあります。

繊維も詰めておりマラリア用の検査キットや薬剤も揃えています。

インフルエンザなどの感染症治療のための病室やレントゲン室もあります。

にっぽん丸は、飛鳥Ⅱほど大きくありませんが、食事などを考えると飛鳥Ⅱに決して引けをとらないクルーズ客船です。