にっぽん丸の日本一周クルーズをテレビ番組「世界の船旅」を参考にして紹介します。

にっぽん丸は、総トン数22,472トン、全長166.6m、全幅24m、乗客定員524人、乗組員数230人の大きなクルーズ客船です。といっても、飛鳥Ⅱに次ぐ国内2番めの大きさの船です。

さて、今回の日本一周の船旅は、横浜を出港し神戸に寄港し、瀬戸内海を抜けて鹿児島、長崎の平戸港、日本海を北上し富山港、佐渡ヶ島、津軽海峡を経て函館、三陸沖を南下し横浜に戻るという、各地の歴史と食を楽しみながらクルーズします。

日本を代表する客船の一つであるにっぽん丸のコンセプトは、「大人を幸せにする海の上の国」というものです。

船内は派手さを抑え、大人がくつろいで過ごせるよう、おとなしくてシックなデザインで統一されています。

クルーズ2日目でにっぽん丸は、紀伊水道を抜けて瀬戸内海に入ります。天気が良ければ、デッキに出て両舷に広がる島々を楽しむことができます。

700を超える島々がある瀬戸内海では、次々に現れる島が美しいハーモニーを感じさせてくれます。江戸時代には、瀬戸内海は上方と北海道を結ぶ北前船の航路でした。

波穏やかな瀬戸内海は、かつて日本の動脈でもあったのです。
北前船は、瀬戸内海から日本海沿岸を周る流通の要、上りは北海道や北陸から昆布やニシンなどの海産物を、下りは上方から酒や塩、米などを運び経済の発展に大きく貢献していました。

瀬戸内の風を感じる長さ12mの大型バルコニー、にっぽん丸のグランドスイートは、9泊10日のクルーズで1,8000,000円で、大きな開口部から光が広がるやすらぎの空間です。海が見えるジャグジーも付いています。

ビスタスイートは、9泊10日のクルーズで1,458,000円です。

全てのスイートルームに、お食事やお茶のルームデリバリー、ウェルカムシャンパンなどのサービスが付いています。何の憂いもなく快適に過ごせる客室から丸窓を通して外を眺めれば、穏やかな海と島の姿がはるかなる歴史に心を導いてくれます。

クルーズ3日目。船は豊後水道から日向灘を経て大隅半島を大きく周り鹿児島湾に近づきます。

開聞岳を過ぎた頃、運が良ければイルカが出迎えてくれます。

「浪のをリ かくる錦は磯山の 梢にさらす花の色かな」と島津藩主、島津忠恒が読んだことから、鹿児島湾は別名を錦江湾と呼ばれています。

鹿児島港を離れたにっぽん丸のディナーは特別なものとなりました。

総料理長が「錦江湾の夕べ」と名づけたコースです。鹿児島の食材をふんだんに取り入れているメニューです。地元の食材を使い、薩摩の歴史に思いを馳せる料理を作り上げたということです。

前菜には、薩摩では歩く野菜と言われ、戦国時代から食べられていた黒豚が添えられています。

お造りは、「鹿児島近海カンパチのお造り」で、カンパチのコリコリとした食感と濃厚な味が格別です。

「鹿児島産キビナゴ黄身酢掛け」のキビナゴは、鹿児島料理に欠かせない一品で、定番の黄身酢がやはりよく合います。

そして極めつけが「鹿児島県産皮付き豚の焼酎煮」で鹿児島産の焼酎です。鹿児島産の豚肉を地元の焼酎で4時間、ジックリ煮込んだものです。真ん中にそそり立っているのが桜島の噴火をイメージした揚げ素麺で、遊び心あふれる一品です。

クルーズ4日目です。船は九州西岸を北上し、長崎県の平戸に到着します。

平戸港の水深は浅いため、にっぽん丸は沖に停泊し、テンダーボートで陸に向かいます。

平戸は、その位置から古くから大陸の玄関口として開けてきました。

天文19年、1549年にポルトガル船が来航すると、オランダやイギリスとも交易を始め、長崎に出島が作られるまでの100年近く日本唯一の国際貿易港として機能していました。

平戸を出港して、夜になるとにっぽん丸の船内はにわかに活気づきます。

メインホールでは、にっぽん丸自慢のメインショー「アスール★プラ★プティショー」が始まります。ショーには日本の有名アーティストだけでなく海外アーティストも多数出演してクルーズを盛り上げます。

6日目の朝です。

美食の船と言われるだけあって、朝食ビュッフェも一味違います。ハムやフルーツなどの簡単なものだけでなく、一手間もふた手間もかかる料理が並びます。

朝の焼き立てパンもにっぽん丸の自慢の一つです。きめ細かくアッサリとした味わいでどんな料理にも合うよう、常時17種類以上のパンが用意されています。

午前9時過ぎに、にっぽん丸は富山湾に到着します。

港から車で40分ほどの高岡市にある高岡古城公園などを訪れることができます。遊覧船で堀を巡りながら四季折々の風景が楽しめます。

にっぽん丸の寿司バー、潮騒では、富山などで入手した食材を使って寿司が出てきます。

7日目です。

船は、佐渡ヶ島に向かって航行していますが、「大人を幸せにする海の上の国」をコンセプトにするにっぽん丸は、ゆったりとした贅沢な時間を大切にしています。

開閉式の天井のあるプールのプールサイドの設けられたリドテラスでは、グリル料理と飲み物が楽しめます。「オニオンスープ&ハンバーガー」などはいかがでしょうか。

また、にっぽん丸の船内では毎日様々な「ホースレース」などのイベントが行われています。

ホースレースゲームは、サイコロを振って出た目の番号の馬を進めるだけの単純なゲームですが、これが意外と盛り上がります。

その他、ビンゴゲームなどもあり、ゆったりとした時間が流れる船であっても、退屈することはなさそうです。

ふだんなかなか接することのできない甲板部のメンバーによる「ロープワーク教室」やレストランのクルーによる「ナプキン折教室」などもあります。

乗客とクルーとの会話や接点などがあり、非常に人気のあるイベントとなっています。

さて、佐渡島が近づいてきます。

新潟市の約45km沖に浮かぶ東京都の半分ほどの大きさの島には、現在およそ6万人の人が住んでいます。

慶長6年、1601年に佐渡金山が発見されこの島は徳川幕府にとって重要な意味を持つようになりました。当時世界最大の金山であったと言われています。

金山に関する様々な施設を見学することができます。

佐渡島を出港した夜のディナーのオードブルには、「桜鯛のカルパッチョ」イクラ添え梅肉ソース、桜鯛は瀬戸内海産です。イクラや梅肉が良いアクセントとなっています。

「アカザ海老のカダイフ巻き焼きと近海メバルのグリル」のアカザ海老は日本近海だけに取れる海老です。同じ近海物のメバルとともに旨味が口の中に広がります。

メインディッシュは、「にっぽん丸特製オニオンビーフステーキ じっくり煮詰めたフォンドボーソース」です。国産牛のフィレ肉を使い、シェフ自慢のフォンドボーソースをかけた逸品です。

にっぽん丸の名にふさわしい味の饗宴を堪能できます。

8日目です。

クルーズも終盤に入り、いよいよ北海道に入ります。

函館港は波の少ない天然の良港として知られ、江戸時代には北前船も寄港しました。

函館では、朝市での買い物、ボタンエビやズワイガニなどの新鮮な食材を使った海鮮丼などのグルメ、五稜郭見学などを楽しむことができます。

函館の後は、三陸沖を南下して横浜に帰港します。